U-24韓国代表の“10番”が東京五輪初戦の試合後に相手選手の握手を拒否したことで、批判が高まっている。複数のニュージーランドメディア、韓国メディアが報じている。

韓国は22日、今大会初戦でニュージーランドに0-1で敗戦。試合を支配しながらも、ニュージーランドの一撃に沈み、黒星スタートを切った。試合後、韓国の10番を付けるMFイ・ドンギョン(蔚山現代)が、近づいてきた相手選手の握手を拒否したことが物議を醸している。

決勝ゴールを決めたのが、オーバーエイジ枠で出場している29歳FWクリス・ウッド(バーンリーFC)。試合後、韓国選手と握手して回ったウッドはイ・ドンギョンにも近づいて握手を求めたが、イ・ドンギョンはその手を払って拒否したのだった。

　ニュージーランドメディアの『ニュースハブ』は、「韓国のイ・ドンギョンはニュージーランドのスターであるウッドを無視する行動をした」と報道。『スタッフ』は「イ・ドンギョンが握手を拒否すると、ウッドは驚いた表情を見せた」と指摘。拒否されたウッドの「彼(イ・ドンギョン)は敗戦にがっかりしていただけで、心配することは何もない」というコメントも伝えている。

　一方、韓国国内のファンからも「プロらしくない」「失望」「国の恥」「サッカーに負けてマナーでも負けた」といった声が高まり、SNS上で批判が殺到。韓国メディアも一斉にこの問題を取り上げており、『朝鮮日報』は「イドンギョンに批判が殺到している」「恥ずかしい」などと報じている。

英語のサッカーのフォーラムなどから海外の反応をまとめました

東京五輪サッカー男子のグループリーグ初戦が22日に各地で行われ、B組の韓国はニュージーランドに0-1で敗れた。FIFAランキング122位のニュージーランドを相手に、シュート数12対2、ボール保持率でも63％対37％と圧倒しながらも黒星発進となったことを受け、母国メディアは「上位進出への厳しい道のりを予告」と伝えている。

　キム・ハクボク監督率いる韓国（FIFAランキング39位）はグループBでニュージーランド、ホンジュラス、ルーマニアと同居し、22日の初戦でニュージーランドと対戦。オーバーエイジ枠のFWファン・ウィジョ、スペインのバレンシアに所属するMFイ・ガンインらを揃え、立ち上がりからボールを保持し相手ゴールに迫ったものの、スコアレスのまま前半を終える。

　後半も形勢は変わらなかったが同31分、ニュージーランドにワンチャンスをものにされる。自陣ゴール前でミドルシュートを撃たれ、そのボールが韓国のディフェンスに当たったこぼれ球を拾ったFWクリス・ウッドが右足でフィニッシュ。最初はオフサイドと判定されたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー（VAR）によりゴールと認められた。

　この1点により、格下相手にまさかの初戦敗戦となった韓国。母国の総合ニュースサイト「NEWSIS」は「キム・ハクボク、ニュージーランドに初戦敗退…。ウッドの一発で倒れた」と見出しを打ち、「男子サッカーチームが、ニュージーランドとの初戦に敗れ、本大会進出への厳しい道のりを予告した」と報じている。